FRaU SDGs MOOK「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」発売記念オンラインイベント開催

2021年06月10日

ムーミンとスナフキンが表紙のFRaU SDGs MOOK「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」

4月19日(水)に発売されたFRaU SDGs MOOKの「WORK」号発売を記念して、働きかたのスペシャリストをゲストに迎えたオンラインイベント「FRaU SDGs Theater+」が開催。ゲストの熱いトークとチャットで盛り上がったイベントの様子をレポートします。

「WORK」号発売を記念し、働きかたのスペシャリストが集結!

2018年12月、国内女性誌初のSDGs特集号を発刊したワンテーママガジン『FRaU』は、SDGs発信におけるリーディングメディア。昨年のコロナ禍におけるステイホームの時期であっても、FRaUはSDGsをストップさせるべきではないという考えから、「#STAY SDGs」というテーマを掲げ、オンラインイベントを積極的に行ってきました。

オンラインイベント「FRaU SDGs Theater+」は、昨年来のコロナ禍を機に誕生した読者との新たな接点です。SDGsをテーマにした映画の試写会や講演など、FRaU SDGs会員に向けた、学びのエンターテインメントプログラムを展開しています。

今回は、FRaU SDGs MOOK「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」号の発売を記念し、FRaUプロデューサー兼編集長・関龍彦が進行役となり、働きかたのスペシャリストであり、本号のアドバイザーでもあるゲストのみなさんが、同誌のお気に入りの記事や、「ニューノーマル時代の働きかた」などについて意見を交わしました。

FRaU SDGs MOOK「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」にご協力いただいたパートナー企業一覧

ゲストとして登場した、働きかたのスペシャリスト4名

◆総務省/箕浦龍一さん
◆ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長/島田由香さん
◆ソーシャルグッドプロデューサー FRaU SDGsプロジェクト共創プロデューサー/石川淳哉さん
◆FRaU SDGs クリエイティブディレクター/熱田千鶴

FRaU SDGsプロジェクト共創プロデューサー 石川淳哉さん(左上)、総務省 箕浦龍一さん(右上)、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長 島田由香さん(左下)、FRaU SDGs クリエイティブディレクター 熱田千鶴(右下)

タイトル「私の」に込めた思い

はじめに、FRaU SDGs クリエイティブディレクターの熱田千鶴が、このムック本に込めた思いを語りました。

FRaU SDGs クリエイティブディレクター 熱田千鶴

熱田 「働きかた」をテーマにつくったSDGs MOOK。会社や自治体が「働きかた改革」といっても、自分ごとにならなければ意味がありません。そこで、自分のための働きかた改革にしていただきたいという思いも込めて、「働きかた改革」に"私の"という言葉をつけました。この一冊が、自分自身の働きかたを目指すヒントになってくれたらうれしいです。

「(タイトルの)"私の"という言葉に思いを込めました」(熱田)

スペシャリストたちが選んだ「お気に入り記事」

続いてゲストたちが選ぶ「お気に入りの記事」について、ひとりずつ紹介しました。

総務省 箕浦龍一さんのお気に入りの記事
「スナフキン流"対話"に学ぶ、これからの働きかた。」

箕浦 働きかたを考えるうえで「私の」という文字はすごく大事だと思います。スナフキンとムーミンの記事は「対話」をひとつのキーワードにしていますが、組織やチームで働くときのコミュニケーションマネージメントにおいても、「対話」は非常に重要です。さらに、私たちが働きかたを変えていくときに、自分自身が仕事とどう向き合っていくかという内なる自分との対話というのも、非常に重要だと考えています。この記事は何度も読み直したいです。

箕浦さんは、働きかたを考える上で「対話」が大事と語る

熱田 ムーミン谷は、多様性のあるSDGsをそのまま体現しているような社会です。スナフキンは自由の象徴でもありますが、誰に対しても拒絶することはしません。すべてを受け入れて聞く耳を持つスタイルは、私たちの「これからの働きかた」にもすごく大事だし、他人との関係性もうまく築けるヒントがたくさんあると思ってこの記事を作りました。ぜひ読んでいただきたいです。

イベント中、チャットルームには、参加者から共感の声が多く寄せられた

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長 島田由香さんのお気に入りの記事
「私とフクギョウ。」

島田 私は「フクギョウ」の「フク」は「HAPPY」の福だと思っています。「フクギョウ」は自分がよりハッピーになっていくよいツールのひとつだと考えているので、見開きに載っている吉田さんと春日井さんのお言葉にすごく共感しました。ひとりでも多くの方にこういう感覚があるといいなと思います。

島田さんは、「フクギョウ」の「フク」は幸せの「福」と話す

熱田 「フクギョウ」の「フク」がいわゆる「サブ」の副ではないよね、ということであえてカタカナで表しました。この次のページにも、いろいろなお仕事をされている方を紹介しています。

お金だけではなく、感謝やスキル、信頼を得られることで、自分自身の可能性を広げていける生きかたを実践されている方がいます。リモートワークやワーケーションをやりたいけれどできない方が多いなか、今すぐに環境を変えられなくても、副業で実現したり、ボランティアで関わったりするなどの方法を知るきっかけになれたらと思います。

FRaU SDGsソーシャルグッドプロデューサー FRaU共創プロデューサー石川淳哉さんのお気に入りの記事
「よりよく生きるための働きかたとは」


石川さんは、「"よりよく生きる"ということに向かって働くヒントが書かれている」と語る

石川 働きかたは生きかた、暮らしかただと思っています。(このページの)著者の西村佳哲さんは武蔵野美術大学を出たクリエイターで、徳島県神山町と東京の二拠点生活を送っています。見出しに書かれている「自分の存在や暮らしを支えるための小さな柱を複数持って"自立"する」という言葉も大好きで、10年後20年後には小さなプロジェクトがいくつかあって、それにみんなが気持ちのいい形で参加して利益をシェアできるような生きかたができたらいいのではないかと思える記事です。

熱田 コロナ禍で何かひとつ駄目になったときでも、もうひとつ「柱」があると、周りも含めて自分も心に余裕が持てるし、生きかたもよりよくなる、という西村さんのお話が印象的でした。

「SDGsを光源にして、照らされた先のものごとを見る」という文章には、働きかた改革が目的になるのではなく、仕事を変えることでどうなるのかということを自分たちで考えていかないといけないという思いを込めました。

ゲストが参加者の質問にリアルタイムで回答

イベントでは、参加者から寄せられた質問にゲストが回答。チャットでも続々と質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがえました。

Q:風の時代に突入したといわれています。会社として風の時代の人と人との関わり方、どう変わっていくとお考えですか?

これからは「雇用」ではなく「個要」の時代と話す島田さん

島田 所有するという感覚からシェアしていくという感覚になっていき、つながりや体験が重視される時代になっていくと思います。上司とか部下ではなく、個人個人が一人の存在としてそこにいる。そのすばらしい個人が集まって組織になっていくということが強化されていくと思います。つまり、雇用という言葉ではなく、「個要」に変わる。これが風の時代だと思います。


Q:幸せにはたらくためにいちばん必要と思われることはなんですか。大量生産大量消費を目指さない社会で、働きがいも経済成長もめざすためのポイントは?

箕浦 働くのは生きることと直結していると思います。自分がなにをやりたいかとか、何をやるのが自分にとっていちばんハッピーかという軸を大事にし、これからやっていきたいと思うことは何なのかということを自分自身との対話のなかで見つけることではないかと思います。

チャットの質問に答える箕浦さん

石川 僕は暮らしを自分でデザインするということが重要だと思います。脚本、照明、カメラマン、主役、全部自分という人生をデザインする。そうするとおのずと働きかたは変わらざるを得ないと思います。

島田 私は個人のWell-beingしかないと思っています。一人ひとりが幸せだな、いい人生だなと思える人生を歩むことが大事だと思います。

 今日の「働く」をテーマにしたイベントはいかがでしたでしょうか。正解はないにせよ、いい意味でのひっかかりやヒントが見つかったのではないかと思います。

2020年から世界中を巻き込んでいる新型コロナウイルスは、現在も収束が見えない状況です。そんななかでも『FRaU』はSDGsアクションを通じて、みなさまとのつながりを広げていきたいと思っています。引き続き、コロナ禍でも「STAY SDGs」を掲げ、これからもいろいろなことにチャレンジしていきます。

講談社 FRaUプロデューサー兼編集長・関龍彦(左)と、司会の中川倫子さん(右)

7月13日(火)には、FRaU SDGsの最新号が発売予定。また9月には新しいテーマでのMOOK発売も予定しています。『FRaU』では、ともにSDGsの輪を広げる協賛企業「FRaUプロジェクトパートナー」を募集中です。興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


「FRaU SDGs Theater+ / 今日からはじめる、私の働きかた改革。 Supported by Microsoft Teams」

・開催日時:2021年5月19日(水)午後7時~(1時間程度)
・司会:中川倫子
・登壇:講談社 FRaUプロデューサー兼編集長 関龍彦
・ゲスト:総務省 箕浦龍一氏、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役CHRO 島田由香氏、FRaU SDGs クリエイティブディレクター 熱田千鶴、FRaU SDGsプロジェクト共創プロデューサー 石川淳哉氏

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