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「FRaU SDGs AWARDS」も発表! "つながり"を生む「FRaU共創カンファレンス2024→2025」レポート③──懇親・情報交換会

2025年03月25日

SDGsへの学びと交流を深める「FRaU共創カンファレンス2024→2025」。さまざまな"つながり"が生まれた懇親会の様子をレポートします。

福島県双葉郡浪江町で事業を展開する株式会社バイオマスレジン福島。同社が開発したバイオマスプラスチック「ライスレジン」を素材にした「ダイヤブロック オコメイロ」製ボード

リアル開催でつながりを生む「共創カンファレンス」

2018年に女性誌初のまるごと1冊SDGs号を世に出し、大きな反響を生んだSDGsのリーディングメディア「FRaU」。2024年12月17日には、25冊目となる「FRaU」SDGs号「FRaUSDGs もっと話そう、気候危機のこと。」を発売しました。

これを記念し、「FRaU」のパートナー企業・団体の方を対象に、SDGsの学びを深めるセッションと情報交換(交流)の招待制イベント「FRaU共創カンファレンス」が、2024年12月18日に行われました。

第一部は、サステナビリティのあり方を考えるふたつのセミナーを実施。続く第二部の懇親会は、第一部のセミナーゲストでもある、作家の伊賀 敢男留(いが・かおる)さんのチェロ生演奏からはじまりました。

チェロ歴20年以上という伊賀敢男留さん。この日は2曲を披露

連携の場をつくるメディアの役割

チェロ演奏が終わると、講談社 第二事業本部 副本部長 秋吉敦司が登壇。「よりよい社会をつくっていくためにメディアに何ができるのか。今日お集まりいただいたみなさま方と一緒に考えながら、いろいろな活動をしていきたい」と決意を述べました。さらに秋吉は、「2030年まで残り6年。弊社の『FRaU』を媒介として、みなさまから知見やアイデアをご共有いただきながら、SDGsのゴール達成を目指していきたい。引き続き、何卒ご協力のほど、よろしくお願いいたします」と挨拶しました。

講談社 第二事業本部 副本部長 秋吉 敦司

乾杯の発声は、コミュニティを中心としたアプローチで、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成を目指している、国連ハビタット アジア太平洋地域統括福岡本部 本部長 石垣和子さん。

「都市化のスピードが早すぎてインフラ整備が間に合わない発展途上国支援や、自然災害で大きな被害を受けた地域の復興まちづくり支援など、私たちの仕事は、民間の技術や力を借りないとできないことが多い。ぜひみなさまと連携しながら、SDGsのゴール達成を目指していきたいと思っているので、どうぞよろしくお願いします。乾杯!」と会場のみなさんに連携を呼びかけました。

乾杯の音頭を取った、国連ハビタット アジア太平洋地域統括福岡本部 本部長 石垣和子さん

講談社 FRaU編集長 兼 プロデューサー 関 龍彦は「メディアには"発信する力"だけでなく、SDGsのゴール達成を目指す人同士がつながる場を提供する役割もあると思う。今日が、ご参加のみなさまにとって、つながりを深める場になったらうれしいです」と発言。

講談社 FRaU編集長 兼 プロデューサー 関 龍彦

その後の歓談では、会場に用意されたケータリングサービスを楽しみながら、FRaUパートナー企業・団体のみなさま方が名刺交換をする姿が、会場中で見られました。

フィンガーフードをつまみながら、講談社 FRaUweb編集長 新町真弓(左)と交流を深める参加者のみなさま

SDGsを広く伝える「FRaU SDGs AWARDS」

続いて「FRaU SDGs AWARDS 2024→2025」の贈賞式が行われました。

よりよい社会、地球を目指す事例をたくさんお届けしてきた中から、世の中にもっと知って欲しいアクションを顕彰する「FRaU SDGs AWARD」

第4回目となる今回は、今年新設された特別賞が1つ、ブロンズ賞が3つ、シルバー賞が2つ、そして最もみなさまにご紹介したい企画としてのゴールドが2つと、合計8企画を選定。実際にそのアクションを行っている企業、団体等の代表者様の方にも、一部ご登壇いただきました。
アワードの受賞者・受賞企業は以下の通りです。

【ブロンズ】受賞者・受賞企業

1)
「『世界一幸福な国』フィンランドに行って分かった『なぜ彼らは幸せなのか』」(web)
「フィンランド、持続可能なまちのかたち。」(本誌)
受賞:フィンランド大使館
掲載:FRaU web、FRaU2024年1月号「さがす、つくる、私が住みたい、まち。」

環境問題、社会保障、教育、テクノロジーの分野で世界トップレベルにある国、フィンランド。サステナブルシティと言われる、フィンランドの首都ヘルシンキで「幸福度ランキング1位」の背景を探る

2)
「ミュージシャンSUGIZOが『アーティストとして当たり前』だと思うこと」ほか
受賞:SUGIZO(作曲家、ギタリスト、ヴァイオリニスト、音楽プロデューサー)
掲載:FRaU web

「アースデイジャパンオープニングイベント2024」で、日本で初めてアースデイグローバルアンバサダーに任命された、ロックバンドLUNA SEA/X JAPAN/THE LAST ROCKSTARS/SHAGのギタリスト&ヴァイオリニストSUGIZOさん。イベントで語られた地球環境への想いや取り組みを紹介

3)
「神宮外苑の再開発問題、生成AIの意外なリスク...新聞記者たちが語る『日本の現状と気候変動』」ほか
受賞:東京新聞(中日新聞社)、毎日新聞、日刊工業新聞、朝日新聞、読売新聞
掲載:FRaU web

メディアの気候変動報道を強化することを目的とした〈Media is Hope〉の取り組みに賛同した各メディア(東京新聞(中日新聞社)、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日刊工業新聞社)の記者のみなさんによる座談会レポート

受賞のポイント:FRaUweb編集長 新町真弓
「新聞5社が会社の垣根を超えて気候変動について論じ、それを続けている。その創意工夫が大変素晴らしいと感じました」

受賞の言葉:朝日新聞東京本社 編集局科学みらい部次長 香取啓介さん
「新聞で気候変動について論じてもなかなか読んでもらえません。志を同じくする人たちと、想いを共有する機会をいただけたことに感謝します」

(左から)FRaUweb編集長 新町真弓、本アワードの審査員を務める一般社団法人MEDIA IS HOPE (メディア・イズ・ホープ)共同代表 西田吉蔵さん、同・名取由佳さん、朝日新聞東京本社 編集局科学みらい部次長 香取啓介さん、FRaU編集長 兼 プロデューサー 関 龍彦

【シルバー】受賞者・受賞企業

1)
「BAUMが続ける植樹。次世代につなぐ、ひのきの森。」
受賞:BAUM
掲載:FRaU 2024年8月号「木と森がつくる、未来。」

パッケージだけでなく成分においても、すこやかな"循環"を実現しているBAUMの活動を、映画監督の安藤桃子さんが取材

受賞のポイント:関龍彦
「女性誌で『木と森』をテーマにするのはハードルが高かったのですが、BAUMさんとのタイアップでは、女性誌の世界観を保ちながら、私たちが伝えたいことを十分に表現でき、素晴らしい記事となりました」

受賞の言葉:資生堂ジャパン会社 BAUM Group Manager 野間祐子(のま・ゆうこ)さん
「我々が行っている樹木の循環をお伝えするタイアップ記事ができ、大変光栄に思います。未来に向けた植樹の話も取り上げていただき、よい記事ができたことに感謝します」

(左から)新町、資生堂ジャパン会社 BAUM Group Manager 野間祐子さん、関

2)
「『自己肯定感』の低い若者が最多の日本で『小さな一歩』の効果を知った日」ほか
受賞:原ゆかり(NGO MY DREAM. org設立者、獨協大学非常勤講師)
掲載:FRaU web

幼稚園から大学まで幅広い層の生徒に向けて、自身が経験したアフリカビジネスや多様性のこと、またダイバーシティ&インクルージョン、キャリア教育や国際理解などを伝えている原ゆかりさん(左から3人目)

受賞のポイント:新町真弓
「原さんは学校では教えてくれないキャリアやダイバーシティについて、ご自身の経験に基づいて子どもたちに教えています。その実績を高く評価しました」

受賞の言葉:株式会社SKYAH(スカイヤー)代表取締役 原 ゆかりさん
「いまこの会場にいらっしゃるみなさんも、学校が求める「先生人材」だと思います。ぜひみなさんとご一緒に、全国の子どもたち、生徒たちに出前授業を届けていければと思っています」

(左から)新町、株式会社SKYAH 代表取締役 原 ゆかりさん、関

【特別賞】受賞者・受賞企業

「スコッティFRaU」コラボレーションBOX
受賞:日本製紙クレシア
掲載:2024年6月

「FRaU」を積み重ねたような外観のティッシュ箱をコラボレーションで製作。懇親会会場では実物が各テーブルに置かれていた

受賞のポイント:関龍彦
「『FRaU』という雑誌を100万部印刷することは難しいですが、ティッシュボックスと形を変えたことで、100万部達成できました。『FRaU』というメディアがティッシュという各家庭に置いていただける形に代わって存在できたことも嬉しく、特別賞としました」

受賞の言葉:日本製紙クレシア株式会社 マーケティング部長 長谷川敏彦さん
「今回のように雑誌をデザインしたパッケージははじめての試みでした。ずっと共感をもっていたFRaUとの協業で、リビングにおいてもらえる商品ができたことを嬉しく思います」

(左から)新町、日本製紙クレシア株式会社 マーケティング部長 長谷川敏彦さん、関

【ゴールド】受賞者・受賞企業

1)
「400年の伝統をもつ世界農業遺産 みなべの『梅づくり』次の400年へ」
受賞:和歌山県・みなべ町
掲載:FRaU S-TRIP MOOK「1200年前からサステナブル 世界遺産のくに『和歌山』」

日本一の梅生産量を誇り、南高梅(なんこううめ)発祥の地として知られる和歌山県・みなべ町。その南高梅ブランドを継承するため、田辺市とともに、江戸時代から受け継がれてきた梅栽培を中心とした農業システムを世界農業遺産に申請、2015年12月に認定された

受賞のポイント:関龍彦
「自然を活かした素晴らしいシステムを構築し、持続可能な梅栽培を続けているところを高く評価しました」

受賞のポイント:本アワードの審査員を務めるFRaU SDGsアドバイザー、株式会社 YeeY共同創業者/代表取締役、島田由香さん
「生産者はもちろん、役場、加工業者、住民、いろいろな人が関わってみなべの梅はできています。ぜひみなべに行き、実際に体感していただきたいと思います。受賞おめでとうございます」

受賞の言葉:みなべ町 うめ課 主幹 木田勝紀さん
「世界農業遺産といっても、地域の取り組みはなかなか広がりません。今回の受賞でみなべの取り組みをたくさんの方に知っていただけたら嬉しいです。ぜひみなさん、みなべに来てください」

(左から)新町、FRaU SDGsアドバイザー、株式会社 YeeY共同創業者/代表取締役、島田由香さん、みなべ町 うめ課 主幹 木田勝紀さん、関

2)
「茅ケ崎に暮らす3児の母が自宅で『マイクロプラスチックを出さない店』を開店して驚いたこと」ほか
受賞:高沢江里子(meguru -low waste shop- / chigasaki0467代表)
掲載:FRaU web

夫とともに茅ケ崎の私設PR局「chigasaki0467」を立ち上げた3児の母・高沢江里子さん。マイクロプラスチックごみの回収に取り組む。自宅の玄関で営業する"マイクロプラスチックを出さない店"「meguru-low waste shop-」は、開店2年目にして支店をオープン

受賞のポイント:新町真弓
「高沢さんは企画力、行動力に加え、継続力がある方。いつもその行動力と企画の面白さに、幸せと元気をいただいています。そこを高く評価しました」

受賞の言葉:meguru-low waste shop-/chigasaki0467(チガサキゼロヨンロクナナ)代表 高沢江里子さん
「最初に受賞のお知らせを聞いたときは、間違いではないかと思いました。このような賞をいただき、大変光栄に思います」

(左から)新町、meguru-low waste shop-/chigasaki0467(チガサキゼロヨンロクナナ)代表 高沢江里子さんとご主人、関

FRaUはSDGsを広く伝える手段

贈賞式を終え、新町は「この賞は、多くの方に伝えたいと思うSDGsアクションをご紹介するために創設したものです。これだけ多くのみなさまが、『伝えたい』という熱い想いをもって活動に取り組んでいることに胸が熱くなります。2025年もFRaUを通して、ぜひ多くのアクションをご紹介していけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします」とパートナー企業のみなさんに熱く語りかけました。

続いてFRaUwebにて今年で3回目の実施となった、「考えよう!『ミライの地球』FRaU SDGs edu(エデュー)こども プレゼン・コンテスト 2024」を紹介。小学生低学年の部、小学校高学年の部、中学生の部、高校生の部、さらに全体からの大賞と、合計5部門の部門賞受賞作品が紹介されました。

最後に、講談社 第二事業本部 フロンティア事業部 部長、香山 光より挨拶がありました。

「みなさんと手を携えてSDGsのゴールを目指していきたい」と話す香山

「30年前は、環境問題や大きな大義を『自分ゴト』としてとらえる人はごく一部でした。『FRaU』はごく普通の生活者が環境や社会問題が自分たちの生活にも深く関係しているということに気がつくきっかけを提供していますが、それが広く世の中に伝わっていくためには、みなさま方のお力が必要です。今日のカンファレンスや懇親会で、みなさま方のSDGsへの熱い想いを目の当たりにして、よりよい社会の実現に向かい、一緒にチャレンジしていけると確信しました。これからもぜひお力を貸してください」

香山の挨拶に、会場からはFRaU×SDGsパートナーの絆の強さを感じる大きな拍手が起こり、大盛況のまま会は幕を閉じました。


開催概要:

2024年12月18日(水)
「FRaU共創カンファレンス2024→2025」
第二部:懇親・情報交換会

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SDGsと担当者