2020年08月18日
『FRaU』8月号「日本からはじまる、SDGs。」発売日の7月29日(水)、FRaU SDGs会員との双方向コミュニケーションを図る、オンラインイベントが開催。日本のSDGsを盛り上げるために、FRaUプロジェクトパートナー企業をはじめ、FRaU SDGs会員など、200名を超える参加者が集結。2時間にわたり、ポストコロナ時代を見据えた日本のSDGsについて、知見が共有されました。
3年目を迎えるFRaU×SDGsプロジェクト。5月には、「FRaUオンライン共創会議 -第0回-」を開催。FRaU SDGs会員につながりの場を提供し、コロナ禍でもSDGsを止めずに進めてきました。
『FRaU』の8月号は、ハローキティが表紙を飾る、日本のSDGsを盛り上げる1冊。その発売記念イベントとして「FRaU×SDGs共創カンファレンス~2020 summer」は開催されました。
ポストコロナ時代も見据えた『FRaU』8月号。
正式に国連との協働を発表し、グローバルにSDGsの推進活動を行っているハローキティが表紙を飾る
企業の取り組み紹介では、C-stationでも事例を紹介したコーセー、アッシュ・ペー・フランス、サラヤの3社を含めた、さまざまな企業担当者が登壇。なかには同じメディアである「J-WAVE」も登場するなど、SDGsをキーワードに、業界の垣根を超えて、パートナーシップが広がっていることがうかがえました。また各社とも、「今後もSDGsへの取り組みを進める」と力強くコメントしていたのが印象的でした。その一部をご紹介します。
1988年の開局以来、SDGsの視点につながるメッセージやライフスタイルの提案を他メディアに先駆けて発信してきたJ-WAVE。今年、国連が世界各国の主要な報道機関に呼びかけている「SDGメディア・コンパクト」に加盟。「多様な価値観や幅広い世代の方々に聞いていただいているラジオだからこそできることがある」という信念のもと、SDGs達成に貢献できるよう、番組を通じて、さまざまな形で発信しています。
「J-WAVEでは、今年の2月と5月に9時間にわたる生報道放送特番でSDGsにまつわるさまざまな国や企業の取り組みや、リスナーや著名人が考える未来のための新しい選択をご紹介してきました。その他にもより良い未来を想像して、選んでいくための情報発信を様々な切り口で行っています。今後も、いろいろな視点からSDGsの達成に向けてできることをリスナーのみなさんとともに考えていきたいと思っています」(株式会社J-WAVE 石橋美智子さん)
ステイホーム期間も「STAYSDGs」を掲げ、様々なオンラインイベントを実施してきた『FRaU』を力強くサポートしてくれたZVC Japan株式会社 (Zoom)。
「デリバリング・ハピネス」をカンパニーカルチャーに掲げ、地球を、企業を、そして一人ひとりの人々をハッピーにしていく社会の実現を目指しています。
ほんの数ヵ月、半年前までは誰も知らない『Zoom』でしたが、最近では、雑誌などで『Zoom痩せしてみえる服』『Zoom映えするメイク』のような特集もしていただけるまでになりました。名だたる企業のみなさまとセミナーなどにも一緒に参加させていただけるようになり、喜びとともに、責任も感じています。SDGsの根本には、『世界・地球をハッピーにする』という目的があると思います。コミュニケーションの円滑化を通して、Zoomも世界・地球をハッピーにするお手伝いをしていきたいと思っています」(ZVC Japan株式会社 (Zoom) 営業 川嵜響子さん)
製紙会社ならではのSDGsを実現している日本製紙クレシア株式会社。牛乳パックをからをリサイクルした原料を配合した作られ、3ロール分の長さがあるスコッティのトイレットペーパーは、ゴミとなる芯の数を1/3に削減。運送効率も向上し、CO2削減も達成しました。
「スコッティ《3倍長持ちトイレット4ロール》は、生活者のみなさまの「長く使いたい」というご要望から生まれました。結果的に、物流コストやCO2削減にも貢献できる、地球にやさしい製品となり、『FRaU』にも初掲載させていただくことができました。「コンパクトであることが暮らしも地球も救う。」という素敵なコピーでの発信でをきっかけに、ほかのFRaUプロジェクトパートナーの企業様との新しいタイアップやコラボなどを実現できたらと思っています」(日本製紙クレシア株式会社 高津尚子さん)
135年前、創業者がニキビに悩む妻のために開発した「美顔水」が原点になっている株式会社桃谷順天館。「歴史のある古い老舗企業」というイメージですが、実はさまざまな新しい取り組みを行っている企業です。
「"人の悩みを解決したい"という創業者の想いは、SDGsの目指す未来と非常に近い考え方ではないかと思っております。もともと女性社員の比率が高い職場ということもあり、社員が働きやすく成果を出しやすい環境づくりには力を入れてきました。今回の記事では、『135年の歩みと再先端の働き方』というキャッチコピーをつけていただきました。老舗でありながら、実は新しいことにもどんどんチャレンジしていることが、少しでもお伝えできたらうれしいです」(株式会社桃谷順天館 田崎久美子さん)
栄養バランスに富んだスーパーフード、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、食料にも燃料にもなる画期的な素材。未来を変える「新たなソリューション」として、注目されています。
「ユーグレナでは、健康寿命や気候変動、貧困、飢餓などさまざまな問題解決を目指して事業を行っています。ユーグレナには、まだまだ新しい可能性がありますが、みなさまの応援なしには進んでいけません。FRaUプロジェクトパートナー企業の皆様のお力もお借りしながら、『地球の問題はユーグレナで解決できる』とつけていただいたキャッチコピーに負けないよう、今後もサステナビリティを軸とした事業を進めていきたいと思っています」(株式会社ユーグレナ 北見裕介さん)
リマテック東北では、地域資源を余すことなく使うものづくりを岩手から発信する取り組み「ATARA」を展開しています。「ATARA」とは「もったいない」の古語。りんごジュースの搾りカスから香りの成分を含んだ蒸留水を回収してルームスプレーにするなど、循環型のものづくりを進めています。
「<ATARA>は、地域資源の有効活用とともに、経済的な価値がなかった資源に価値をつけようという取り組みです。いずれは地元企業や農家さんの新たな収入源につなげることも目標のひとつにしています。岩手からインスタなどでの情報発信もしているのですが、まだまだ発信力が足りません。今回の『FRaU』の記事で<ATARA>の取り組みを知っていただき、興味を持ってくださる方が増えることを願っています」(リマテック東北株式会社 ATARAプロデューサー 野村朋員さん)
<『FRaU』8月号 FRaUプロジェクトパートナー一覧 ※順不同>
●アッシュ・ペー・フランス株式会社
●コーセー株式会社
●サラヤ株式会社
●株式会社J-WAVE
●Zoom Video Communications JAPAN
●日本製紙クレシア株式会社
●株式会社桃谷順天館
●株式会社ユーグレナ
●リマテック東北株式会社
●花王株式会社
●生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
●セブン&アイ・ホールディングス株式会社
●パナソニック株式会社
後半は、FRaUプロジェクトメンバーの三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 プリンシパル・サステナビリティ・ストラテジストの吉高まりさんと、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長の島田由香さんをパネリストに迎え、関編集長とソーシャルグッドプロデューサーの石川淳哉さんの4人による、「withコロナ時代のSDGsについて」のトークセッションが行われました。
「コロナ禍で生活が変わり、お金の使い方、考え方が変わってきたのではないでしょうか。私たちは、1円をうまく大切に使うことによって世の中を変えることができます。企業を応援するのも大事な使い方ですし、サステナブルな商品を選んで買うのも、クラウドファンデイングに参加すること、さまざまなお金の使い方があります。サステナビリティを実現するための支援ができるようなお金の使い方や仕組みを、みんなで作り出す世界になったらいいなと思います」(吉高まりさん)
「リモート、在宅勤務は、コロナ以前はあくまでオプションでした。でも今回、まったくイメージしなかったことが起きた。このことで苦悩や苦労もあったにせよ、やり方を変えたこの経験を生かしていきたいと、私は思っています。
想像もしなかったことが現実になるということは、つまり、想像することは絶対現実になるということです。どんな未来をつくりたいかをどんどん想像して、『FRaU』というプラットフォームを使ってみんなで共創したら、その世界は絶対実現すると確信しています。ユニリーバの根底にある考えは"誰でも変化の源になれる"です。あなたの1秒を何に使うのかを真剣に考え、当たり前を変えていきましょう!」(島田由香さん)
「近年、災害が激甚化し、想定以上の被害が起こるケースも増えています。そこで、今日は激甚災害から身を守る3つのキーワードをご紹介します。
ひとつは『避難』。2つ目は、『災害関連死をなくす』。3つ目は、こうした災害をもたらす気候変動の元を断つこと。これは国や自治体、企業の力が必要ですが、自宅を太陽光発電にしたり、電気自動車や自転車に乗ったりするなど、個人でできることもたくさんあります。一人ひとりが"1?"プロジェクトを動かせば、大きな変化になります。SDGsのゴール達成に向けて、みんなが"1?"ずつ動かしましょう!」(石川淳哉さん)
イベントの最後。関編集長は、「コロナに負けず、今後もSDGsの取り組みを進めていくことを」参加者に向けて、宣言しました。
「今は新型コロナウイルスの影響で皆さんと集まっての意?交換ができない状況ですが、今後もこういったオンラインでの情報発信は行っていきます。今年の12?には昨年も?ったような発売イベントでリアルな場で実際に皆さんをお招きしての共創会議や交流会もできたらと考えておりますので、今後も『FRaU』にご注目ください!」(関編集長)
「今後も"希望の共創"に取り組んでいく事を約束します!」と語る関編集長
「FRaU×SDGsプロジェクト」では、今後も女性が中心となったソーシャルインパクトを生み出す社会を目指し、さまざまな取り組みを予定しています。業界の垣根を超えて、パートナーシップの広がりを見せる同プロジェクトに、今後もさまざまな業界から注目が集まりそうです。