SDGs未来都市 全選定都市の取り組みを紹介!【2018〜2019年度】

2023年09月14日

SDGsの達成に欠かせない要素のひとつが、地域の活性化です。「SDGs未来都市」は、地域の課題を解決し、住民のウェルビーイング(Well-being)を高める取り組みとして注目されています。
前の2記事では、SDGs未来都市の成り立ちやその意義、選定の基準、そして2020年度以降に選ばれた全SDGs未来都市を紹介しました。続いて、2018〜2019年度に選ばれた全てのSDGs未来都市の一覧をお届けします。

●【最新】SDGs未来都市とは? その意義と、2023年の全選定都市の取り組みを紹介!
●SDGs未来都市 全選定都市の取り組みを紹介!【2020〜2022年度】

SDGs未来都市イメージ画像

過去に選定されたSDGs未来都市一覧

2019年度

岩⼿県陸前高田市
ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくり

多様なステークホルダーとの連携により、「共生のまち」「交流のまち」「持続可能なまち」の実現を目指した事業構想・計画策定、普及啓発イベントや、就労支援、およびパラスポーツ(eスポーツを含む)の大会・合宿を実施する。またベンチャー企業等とのパートナーシップ・イベントを開催することにより、理解醸成やPR、精神的なバリアの低減や研究開発の促進を図り、誰一人取り残さない社会の実現へ繋げる。

福島県郡山市
SDGsで「広め合う、⾼め合う、助け合う」こおりやま広域圏 〜次世代につなぐ豊かな圏域の創生〜

「健康」をキーワードに「経済」「社会」「環境」において、持続可能なまちづくりに向けた先導的取り組みを実施する。地域の産業や社会活動を支えるために「健康」は重要な基礎であることから、医療費・介護給付費の適正化をしつつ健康寿命延伸対策の推進や自律的好循環の形成を図ることにより、持続可能な圏域の創生を行う。

栃木県宇都宮市
SDGsに貢献する持続可能"うごく"都市・うつのみやの構築

「第6次宇都宮市総合計画」に掲げた6つの未来都市(子育て・教育の未来都市,健康・福祉の未来都市,安全・安心の未来都市,魅力創造・交流の未来都市,産業・環境の未来都市,交通の未来都市)の実現に向けた取り組みを着実に進めるとともに,宇都宮市SDGs人づくりプラットフォームの設立や地域新電力会社による地域課題の解決(シュタットベルケの構築)などに取り組む。

群馬県みなかみ町
水と森林と人を育む みなかみプロジェクト 2030 〜持続可能な発展のモデル地域"BR"として〜

経済・社会・環境三側面の課題を総合的に解決することが期待できる「自伐型林業」の推進強化を図り、森林資源を活用した稼ぐ力の強化による循環経済の確立、地域に根ざした特色有る教育の推進と関係人口の増加による社会面の好転換、森林・里山整備と木質バイオマス利用推進による環境面の強化を展開する。

埼玉県さいたま市
SDGs国際未来都市・さいたま2030モデルプロジェクト 〜誰もが住んでいることを誇りに思える都市へ〜

自立的かつ持続可能な「誰もが住みやすい」「住み続けたい」と思えるさいたま市の実現に向けて、「環境・アメニティ」「健康・福祉」「教育・文化」「都市基盤・交通」「産業・経済」「安全・生活基盤」「交流・コミュニティ」の7つの分野における各種施策を、様々なステークホルダーとの協働を図りながら、総合的かつ計画的に推進する。

東京都日野市
市民・企業・行政の対話を通した生活・環境課題産業化で実現する生活価値 (QOL)共創都市 日野

アジャイル型の問題解決を地域にも適用し、リビングラボ活動を軸に据えた産官学民の課題発見と共有の場を促進する。また、脱プラスチックやエシカル消費を推進していく。多様な主体の参画するグループ活動を増やすことで、環境問題をパートナーシップで解決する地域となる。これらの取り組みを通じ、生活・環境課題が産業イノベーションの芽となる場をつくる。

神奈川県川崎市
成長と成熟の調和による持続可能なSDGs未来都市かわさき

行政・市民・企業など多様な主体が有機的に連携することによる創発と、政策間連携を強化した行政運営により、経済・社会・環境の三側面において相乗効果が得られる可能性の高い事業を推進していく。

神奈川県小田原市
人と人とのつながりによる「いのちを守り育てる地域自給圏」の創造

恵まれた自然環境、地勢条件、歴史的に育まれてきた技や人、地域の絆などの社会的資源を強みとし、「おだわら市民学校」によるひとづくりやつながりの強化を中核に、ポイント循環による「つながりの見える化」、Society5.0の実証研究を通じて、「いのちを守り育てる地域自給圏」を創造し、豊かで、安全で、持続可能な暮らしを実現する。

神奈川県小田原市

新潟県見附市
住んでいるだけで健康で幸せになれる健幸都市の実現 〜「歩いて暮らせるまちづくり」 ウォーカブルシティの深化と定着〜

「歩いて暮らせるまちづくり」の推進により、歩くことで健康増進を図るとともに、まちなかに歩行者を増やし、人と人とが触れ合え交流でき、賑わいのある中心市街地として都市機能を集約し、将来に渡り持続できる都市形成を図る。ポイントとしては、①外出しやすくする仕掛け、②賑わいを創出する仕掛け、③市民の行動変容を誘導する仕掛けの3つの視点を持って、総合的に施策を展開する。

富山県
環日本海地域をリードする「環境・エネルギー先端県とやま」

【経済面】美しい山と海を有し、豊かな水の恵みを活かした経済発展。
【社会面】「富山物質循環フレームワーク」の実現に向けた「とやまモデル」の確立。
【環境面】地域固有の自然環境・水環境の保全。

富山県南砺市
「南砺版エコビレッジ事業」の更なる深化 〜域内外へのブランディング強化と南砺版地域循環共⽣圏の実装〜

三側面をつなぐ統合的な取り組みとして整理した「土徳文化」は人材育成、次世代教育、文化の継承という精神面での役割を担い、「小規模多機能自治」が地域の課題解決能力を高める組織面での役割を担い、「南砺幸せ未来基金」が資金面でのサポート及びネットワーク形成を担う。この3つの取り組みがすべての取り組みのエンジンとなって経済面、社会面、環境面への好影響を及ぼす。

石川県小松市
国際化時代に ふるさとを未来へつなぐ「民の力」と「学びの力」 〜PASS THE BATON〜

環境基準値を見据えた水質改善と生態系の豊かさに関する指標を掲げ、市民や大学、企業等が連携して、次世代に引き継ぎたいより良い自然環境を追求するため、研究・技術の応用や美化活動等の取り組みを続けている。これまでに得られた知見や活動の輪を、本市のSDGs未来フィールドとして位置付ける里山地域にも拡大し、環境教育の普及や産業のグリーンイノベーション創出、農林業振興による山林・田畑の荒廃防止や治山治水等につなげる。

福井県鯖江市
持続可能なめがねのまちさばえ〜女性が輝くまち〜

あらゆるステークホルダーにおけるエンパワーメントが重要であり、潜在的ポテンシャルが十分に発揮されていない女性のエンパワーメントを引き出すことが有効であるとの考えから、地域特性を活かし、経済・社会・環境の3分野において、女性が輝くまちづくりを軸とした「居場所」と「出番」づくりを創出することで、女性のエンパワーメントを生み、子どもや男性、地域のエンパワーメントにつなげていく。

女性活躍のイメージ

愛知県
SDGs未来都市あいち

2010年のCOP10以来、本県が積極的に取り組んでいる「生物多様性保全」を足がかりに、環境・社会・経済の好循環を生み出し、持続的な地域づくりを実現するため、「愛知目標」達成に向け先導した「あいち方式」の発展・確立プロジェクトを実施する。

愛知県名古屋市
SDGs未来都市 〜世界に冠たる「NAGOYA」〜 の実現

名古屋市総合計画2023(2019年10月公表)に掲げた2030年のあるべき姿をめざし、長期的な展望に立ったまちづくりを強力に推進することで、経済・社会・環境が調和した誰一人取り残さない持続可能なまちを実現していく。

愛知県豊橋市
豊橋からSDGsで世界と未来につなぐ水と緑の地域づくり

「現在から未来へ」「豊橋・東三河から世界(開発途上国)へ」水道技術が継承され、安全・安心な水が安定的に供給されていることを目指す将来像としている。具体的には、豊川水系の恵みが受け継がれること、環境保全意識が高く国際感覚に優れていること、開発途上国の水環境改善に寄与すること、グローバル経験が活かされた水道技術力の高い地域になることを目指す。

滋賀県
世界から選ばれる「三方よし・未来よし」の滋賀の実現

2030年に向け、未来を拓く新たな価値を生み出す産業「経済」、未来を支える多様な社会基盤「社会」、未来につなげる豊かな自然の恵み「環境」を実現するため、経済・社会・環境の三側面をつなぐ人づくりに取り組んでいく。

京都府舞鶴市
便利な田舎ぐらし『ヒト、モノ、情報、あらゆる資源がつながる"未来の舞鶴"』

企業や教育機関と連携する中でAIやICT等の先進技術を積極的に導入し、エネルギーや交通、生活(マッチング・キャッシュレス)、公共(インフラやヒトの見守り)等をつなぎ合わせて有効に活用するための「舞鶴版Society5.0」の実装を推し進める。

奈良県生駒市
いこまSDGs未来都市〜 住宅都市における持続可能モデルの創出〜

平成29年に設立した地域新電力会社「いこま市民パワー」を核として日本版シュタットベルケモデルを実現する事業を中心に、市民参画によるまちづくり、市内産業の活性化を図る。

奈良県三郷町
世界に誇る!! 人にもまちにもレジリエンスな「スマートシティSANGO」の実現

地域BWA(地域広帯域無線アクセスシステム)を町内全域に整備し、データを収集・分析・利活用等することで、地域課題(防災・防犯、子育て、教育、健康・福祉、産業・雇用等)の解決を図る。スマートシティSANGOを支えるメンター(三郷ひまわりパートナーズ)同士を結び付ける場を設け、様々なメンターが連携できるような仕組みを作る。

奈良県広陵町
「広陵町産業総合振興機構(仮称)」の産官学民連携による安全・安心で住み続けたくなるまちづくり

「広陵町産業総合振興機構(なりわい)」は広陵町における、商工業、農業、観光の3分野を包括的に事業領域とする組織である。その事業者それぞれの分野における中間支援組織としての機能を持つと同時に自らも地域内経済循環を実現するために事業を行う。

和歌山県和歌山市
持続可能な海社会を実現するリノベーション先進都市

リノベーションまちづくりをさらに推進しエリアのプレゼンスを高める。また、「郊外漁村エリアの持続可能な地域づくり」として、少子高齢化や空き家増加が進む郊外漁村エリアにおける大学等と連携した住民主体の地域づくりを進める。さらに未来の地域づくりを担う人材に対するSDGsの視点からの人材育成を推進する。

鳥取県智頭町
中山間地域における住民主体のSDGsまちづくり事業

第7次総合計画の将来像である「一人ひとりの人生に寄り添えるまち」の実現を目指すため、森林を維持管理しつつ、新たな視点で森林を活用すること、住民自治を活かしたコミュニティビジネスの創出、豊かな自然環境とICTを活用した取り組みを推進していく。

鳥取県日南町
第一次産業を元気にする 〜SDGsにちなんチャレンジ2030〜

「創造的過疎のまち」というコンセプトのもと、「持続可能なまちづくり」を目指していくとともに、恵まれた森林資源を余すところなく有効に利用する「カスケード計画」の理念に基づき、一連の森林施業に加わる新たな産業の創出、子ども達への森林(木育)教育、地元への定着促進等を推進する。

岡山県西粟倉村
森林ファンドの活用で創出するSDGs未来村

森林構成の再構築を検討実施。また、村有林化する資金調達手法として森林ファンドを検討する。ローカルベンチャースクールを通じて地域の外からヒト・コトを呼び込み、また、地域内からも起業や新規事業を促す取り組みを行なう。「スマホ住民票」アプリを開発し、村と関係人口をつなげるツールとして活用する。再生可能エネルギーにも取り組み、地球環境に配慮したエネルギーを生み出す地域を目指す。

福岡県大牟田市
日本の20年先を行く10万人都市による官⺠協働プラットフォームを活用した「問い」「学び」「共創」の未来都市創造事業

児童生徒が持続可能な社会の創り手となれるよう、夢や目標に向かって意欲的に学ぶ力を育成するとともに、自ら課題を発見し、多様な人々と協働しながら主体的に解決する力を育成するため、市民団体や地元企業等との連携を図り、各学校が重点とするSDGsの達成を目指したESDを核とした取り組みを実施している。

福岡県福津市
市民共働で推進する幸せのまちづくり 〜津屋崎スタイル〜を世界へ発信

社会的包摂・環境保全・経済成長の三側面の統合的な取り組みの提案において、本市の強みである社会関係資本の豊かさ、恵まれた自然環境、その自然環境を将来にわたって維持していくこと、これらの強みを活かしながら多世代が共生するバランスの良い人口構造の実現や産業基盤を強化し、地域経済循環率を改善することで持続可能なまちづくりを目指す。

福岡県福津市津屋崎

熊本県熊本市
熊本地震の経験と教訓をいかした災害に強い持続可能なまちづくり

市民自らが主体となり自主自立のまちづくりを行う「地域主義」の基本理念に基づき、健康コミュニティ都市づくりや未来を担う人づくり、包摂的な避難所運営組織の設置など、地域を単位とした防災力(ソフト面)の向上に取り組む。また、持続可能で利便性が高い公共交通網の形成と、清らかな地下水や再生可能エネルギーなどが有効活用できる都市基盤(ハード面)の強靭化にも併せて取り組む。

鹿児島県大崎町
大崎リサイクルシステムを起点にした世界標準の循環型地域経営モデル

リサイクルの価値を経済価値に変換、教育に転換・循環し、リサイクルを起点とした環境・経済・社会のサーキュレーションモデルの構築を目指す。また,多文化共生社会の実現やICTの活用により、基幹産業である農業の担い手不足を解消するとともに、域外エネルギー依存脱却のため、エネルギーの地産地消を目指す。

鹿児島県徳之島町
あこがれの連鎖と幸せな暮らし創造事業

経済面では付加価値の高い生業創出と先端技術導入による「稼ぐ力」の発揮、社会面ではシマ(集落)から始まるナリワイ(小さな経済)創出と社会的包摂の具現化、環境面ではエコビレッジとしてのシマ(集落)の再興を行う。

沖縄県恩納村
SDGsによる「サンゴの村宣言」推進プロジェクト 〜「サンゴのむらづくり行動計画」の⾼度化による世界⼀サンゴと人に優しい持続可能な村づくり〜

「サンゴのむらづくりに向けた行動計画」に基づいて、サンゴをはじめとする豊かな自然環境の保全により、観光産業の高付加価値化を図り、その収益が村民に還元される仕組みを構築する。そのため経済、社会、環境それぞれで現在の取り組みを進化発展させ、SDGsの普及啓発等を実施し、それらの取り組みを統合するための「サステナビリティ・ハブ」の構築を行う。

沖縄県恩納村

参考「2019年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業の選定について

2018年度

北海道
「世界の中で輝き続ける北海道」に向けた取り組み

2030年のあるべき姿「世界の中で輝きつづける北海道」の実現に向け、・北海道の価値と強みを活かした持続可能な経済成長・あらゆる人々が将来の安全・安心を実感できる社会の形成・未来を担う人づくり・持続可能で個性あふれる地域づくり・環境・エネルギー先進地「北海道」の実現を推進。

北海道札幌市
次世代の子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な都市「環境首都・SAPP‿ RO」

「豊かな暮らしの文化」が根付くことによる「環境首都」としての誇りの醸成や「国内外へ魅力を発信」することによる札幌のブランド力の強化、「エネルギーや製品の地産地消」による北海道内の循環など、「生活」「社会」「経済」分野における効果を同時に実現する取り組みを行うほか、パリ協定とSDGsの達成を先導する低炭素で持続可能なまちづくりのモデルを形成し、そのノウハウを市内の他の拠点地域や国内外の都市へと波及させることを目指す。

北海道ニセコ町
NISEKO 生活・モデル地区構築事業

世界に発信する「NISEKO生活・モデル地区構築事業」を進め、環境負荷の低減と、地元が投資の受け皿となり経済の内部循環を図る。「NISEKO生活の提案」事業においても「住民参加」と「情報共有」を基本に取り組みを進め、モデル地区に新たなコミュニティ組織の導入を図り、町内への新たな自治組織の普及展開を図る。

北海道ニセコ町

北海道下川町
人と自然を未来へ繋ぐ「しもかわチャレンジ」

経済・社会・環境のさまざまな地域課題を吸い上げ、町内外の行政・企業・団体等との意見交換や連携により政策提案・ビジネスプラン化し、技術や資金等のマッチングも含めた支援により、多様な主体による自立展開を促す"協創と展開の拠点"を創設。

宮城県東松島市
全世代グロウアップシティ東松島

高齢者の社会参画を促すセミナーを開催するなど生涯現役促進事業を展開。地域自治組織等が主体的に地域課題の解決に向けた活動を行っている。市内の小中学校はすべてコミュニティスクール化しており特性に応じた活動をしている。スマート防災エコタウン事業・地域新電力事業により環境への配慮とともに地域経済の活性化を図っている。

秋田県仙北市
IoT・水素エネルギー利用基盤整備事業

IoT・水素エネルギー利用基盤整備事業を進め、社会、経済、環境の三側面のSDGs推進を図る。田沢湖再生クニマス里帰りプロジェクトにおいても、田沢湖畔の清掃による鳴き砂の復活、田沢湖の水質調査等を、大学等との連携により実施し、田沢湖環境修復の取り組みを進める。

山形県飯豊町
農村計画研究所の再興『2030年も「日本で最も美しい村」であり続けるために』

山形大学✕EV飯豊研究センターを核とした「飯豊電池バレー構想」を推進し、既存の企業と産業と連携しながら新産業基盤を構築し、イノベーションによる産業クラスターの形成を目指す。また、町内に豊富に存在するバイオマス資源を活用し、地域資源の循環型利用、持続可能なエネルギー利用社会を目指す。

茨城県つくば市
世界のあしたが見えるまち。 つくばを目指して

SDGsの目標に関する取り組みを行う企業、団体、個人等を「つくばSDGsパートナーズ」として認定し、HPやイベントの開催等を通じて、SDGs未来都市としての活動を幅広く周知するとともに、地域課題の解決に取り組むステークホルダー間の連携を促進する。また世界的な課題解決に貢献するまちを目指すため、SDGsに関連する先進的取り組みを、大学・研究機関等と連携して推進する。

神奈川県
SDGs推進に向けた「社会的インパクト評価システム」の導入

非財務情報を測る「ものさし」となる社会的インパクトを定量的・定性的に把握し可視化。SDGsのゴール・ターゲットに、この社会的インパクトを関連付けることにより、SDGsへの貢献も可視化。かながわSDGsパートナーなどSDGsに取り組む事業者と、多様な資金提供者が連携する金融フレームワークにおいて、財務情報、非財務情報及びSDGsへの貢献を一体的に捉えることにより、社会的投資など、SDGs金融を推進する。

神奈川県横浜市
ヨコハマSDGsデザインセンター 横浜市SDGs認証制度

ヨコハマSDGsデザインセンターでは、市内の様々な主体と連携し、企業等の技術力や知見等(シーズ)と、郊外住宅地等の様々な地域が抱える課題(ニーズ)をつなぎ合わせ、3側面の統合的課題解決を図る「横浜型・大都市モデル」の創出を目指し、取り組みを進めている。

神奈川県鎌倉市
持続可能な都市経営「SDGs未来都市かまくら」の創造

市の最上位計画である総合計画(第3次鎌倉市総合計画第4期基本計画)に、自治体SDGsの理念を掲げ、施策体系を構築するための改定を行うとともに、改定作業の過程に市民参画を取り入れ、市民等への普及啓発、計画を実現するための新たな仕組みづくりに取り組む。

富山県富山市
LRTネットワークと自立分散型エネルギーマネジメントの融合によるコンパクトシティの深化

LRTネットワークをはじめとする公共交通活性化施策に加え、再生可能エネルギーを活用した地域エネルギーマネジメントシステム、AI・ICTを活用した歩くライフスタイルへの転換や農業の活性化等を融合させることにより、公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりを深化させ、技術・社会イノベーションを創出し、持続可能な付加価値創造都市を目指す。

富山県富山市のLRT

石川県珠洲市
能登の尖端"未来都市"への挑戦

金沢大学能登学舎内に「能登SDGsラボ」を併設し、特に球洲市の基幹産業である農林水産業の持続可能な取り組みを継続させるため、一次産品等の付加価値向上と、その地域資源を活かした新商品の開発などに伴う地域経済の発展(経済面)、その地域産業及び経済を支える後継者の育成(社会面)、本市の豊かな自然を持続可能な形で保全する(環境面)という経済、社会、環境の三側面を好循環させ、強靭(レジリエント)な地域循環共生圏を構築する。

石川県白山市
白山の恵みを次世代へ贈る「白山市SDGs未来都市ビジョン」

過疎化・高齢化が進む市内の山間部で、地域資源を活かした魅力的な生涯学習エリアを構築するとともに、産学官民が共創して社会課題に取り組むまちづくりを目指す。

長野県
学びと自治の力による「自立・分散型社会の形成」

地域SDGsコンソーシアムで企業のSDGs活用支援手法を検討。長野県SDGs推進企業登録制度を創設・運用し、企業等の取り組みを促進。信州屋根ソーラーポテンシャルマップによる建物の屋根での太陽光発電・太陽熱利用を促進し、エネルギー自立・分散型社会の形成を目指す。

静岡県静岡市
「世界に輝く静岡」の実現 静岡市5大構想×SDGs

5大構想を進めるため、各項目に対応するSDGsのゴールとKPIをそれぞれ設定し、「『世界に輝く静岡』の実現」に向け取り組みを進めている。様々なステークホルダーと連携して、SDGs推進を掲げた「TOKYO GIRLS COLLECTION」や国際機関の関係者などを招いた「SDGsシンポジウム」などを実施し、官民を挙げて強力な普及展開を行った。

静岡県浜松市
浜松が「五十年、八十年先の『世界』を富ます」

「森林」、「エネルギー」、「多文化共生」の各分野において、多様なステークホルダーとの連携により、自治体SDGsを強力に推進していく。「森林」では、林業・木材産業の成長産業化などに取り組む。「エネルギー」では、「エネルギー・スマートシティ」の実現のため、地域特性を活かした再生可能エネルギーの導入などに取り組む。「多文化共生」では、外国にルーツを持つ子どもたちへの教育支援などに取り組む。

愛知県豊田市
みんながつながる ミライにつながるスマートシティ

先進技術実証を活用する「豊田市つながる社会実証推進協議会」と都市と山村のつながりをコーディネートする「おいでん・さんそんセンター」の2つのプラットフォームを中心とした官民相互連携の事業を通じ、市民レベルでのSDGsの認知と意識の向上を行う。ビジネス創出、まちといなかの魅力、人とのつながりや生きがいを促進するといった市民生活の向上という好循環を確立した持続可能な都市を目指す。

三重県志摩市
「御食国」の食文化を未来につなぐまちづくり

我が国でも最も歴史ある「食のブランド地域」の食文化を持続可能にしていくために、食材を生み出す自然環境【環境】と農林水産業【経済】及び食にまつわる歴史や文化【社会】の三側面を密接に連携させて取り組みを進める必要がある。三側面をつなぐ「持続可能な食文化の軸」を明確にするとともに、多様な地域資源への展開を図っていく。

大阪府堺市
自由と自治の精神を礎に、誰もが健康で活躍する笑顔あふれるまち

環境との調和を図りながら、健康寿命延伸産業の創出や水素エネルギー社会の構築等による地域産業の振興、歴史・文化を活かした都市魅力の向上などに取り組むとともに、子育てや教育の充実、高齢者や障害者など誰もが健康で安全に暮らし続けられる環境整備などを推進する。

奈良県十津川村
持続可能な森林保全及び観光振興による十津川村SDGsモデル構想

「十津川村SDGsモデル構想」を進め、主力産業の衰退課題の解決に向けて、林業・観光業の総合的な事業運営による産業の創出を図ることで、若者の移住促進、関係人口を増加させ、人口減少による担い手不足を解消し、豊かな自然環境の保全や限界集落の維持を可能とするための村づくりを進める。

岡山県岡山市
誰もが健康で学び合い、生涯活躍するまちおかやまの推進

健康の見える化や遠隔健康医療相談、生涯活躍就労支援、健康教育の推進を柱とする 「SDGs健康好循環プロジェクト」を推進する。また、SDGsの普及啓発と理解促進を図るとともに、様々なステークホルダーの主体的な活動を活性化させ、SDGs達成に向けた人材の育成に 取り組むことで、地域の特性を踏まえた持続可能なまちづくりを推進する。

岡山県真庭市
永続的発展に向けた地方分散モデル事業

多様なステークホルダーの連携により、木質バイオマス発電の推進によるエネルギー自給率の向上や木材需要拡大へ向けたCLT等の活用促進を行い、バイオ液肥(生ごみ活用)や牡蠣殻を活用した里山里海資源循環農業による循環型の「回る経済」をつくるとともに、市民に分かりやすくSDGsの理念を伝える普及啓発を実施し、市民の誇り(シビック・プライド)の醸成とPRを図る。

広島県
広島県SDGs未来都市計画

「国際平和のための世界平和経済人会議」の開催により、企業やNPO/NGOなどのマルチステイクホルダーとの連携を深め、協働して平和の取り組みを生み出すためのプラットフォームの整備を進める。併せて県内企業等へのSDGsに係る普及啓発を行う。また世界の人々、特に次世代を担う若者に対し平和学習の機会を提供し、平和貢献人材の育成を図る。

山口県宇部市
「人財が宝」みんなでつくる宇部SDGs推進事業 ~「共存同栄・協同一致」の更なる進化~

高度化したテクノロジーを活用して地域内産業のイノベーションを進めるとともに、起業・創業の場づくりを行い、多様な働き手の確保・育成に取り組む。また、共生社会ホストタウンを推進することで、誰もが安心していきいきと暮らせるまちづくりを進める。

徳島県上勝町
SDGsでSHLs(Sustainable Happy Lives)持続可能な幸福な生活

葉っぱビジネスのマニュアル化やインターシップを実施し、新規就農者や担い手育成を図っていく。豊かな自然を活用したヘルスツーリズムプログラム開発やの実施により、既存観光施設の活性化を図っていく。ゼロ・ウェイストをブランド化し、環境教育と経済活動に発展させていく。起業家の育成や支援に取り組み、新たな雇用創出や移住定住に結びつけていく。

徳島県上勝町の棚田

福岡県北九州市
「『真の豊かさ」にあふれ、世界に貢献し、信頼される『グリーン成長都市』」を目指して

北九州市のSDGs戦略(ビジョン)である「真の豊かさ」にあふれ、世界に貢献し、信頼される「グリーン成長都市」の実現に向け、3つの柱(1.人と環境の調和により、新たな産業を拓く【経済】 2.一人ひとりが行動し、みんなが輝く社会を拓く【社会】 3.世界のモデルとなる持続可能なまちを拓く【環境】)を中心として三側面に統合的に取り組み、自律的な好循環を目指す。

長崎県壱岐市
壱岐活き対話型社会「壱岐(粋)なSociety5.0」

2000年続く交流・対話の島の歴史を未来へとつなぐとともに、先端技術を積極的に取り入れ、少子高齢化等の社会的課題の解決と基幹産業である1次産業を中心とした経済発展を両立する。現実・仮想ともに様々な人や情報につながることで、イノベーションが起こり続け、あらゆる課題に対応できるしなやかな社会を作るとともに、一人一人が快適で活躍できる社会を目指す。

熊本県小国町
特色ある地域資源を活かした循環型の社会と産業づくり

特色ある地域資源を活かしながら、地域主体で事業体立上げや研究交流拠点整備を推進し、地域において自立的な経済活動として持続するシステムを構築し、持続可能なまちづくりを推進する。

参考「2018年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業の選定について

講談社SDGsロゴ

筆者プロフィール
講談社SDGs編集部

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記事カテゴリー
SDGsの基礎知識