3年ぶりのリアル開催! 「FRaU×SDGs Theater+/共創カンファレンス2022→2023」開催レポート

2023年01月19日

SDGsの学びを深めるセッションと情報交換(交流)を目的とした「FRaU×SDGs Theater+/共創カンファレンス2022→2023」が3年ぶりにリアル開催されました。さまざまな"つながり"が生まれたイベントの様子をレポートします。

「FRaU SDGs AWARD」と「FRaU SDGs edu こどもプレゼン・コンテスト2022」の受賞者を囲んだ、記念撮影 
※写真撮影時のみ、マスクを外しています。

3年ぶりのリアル開催となった「共創カンファレンス」

2018年に女性誌初のまるごと1冊SDGs号を世に出し、大きな反響を生んだワンテーママガジン「FRaU」は、SDGsのリーディングメディアとして、知られています。

新型コロナウイルスの感染拡大の前までは、SDGs特集号の発売日に、出稿企業(パートナー企業)との情報交換、交流の場として「共創カンファレンス」を開催していました。しかしコロナ禍のなかで、オンライン開催へと移行したことで、なかなかリアルでの交流の場がない状況にありました。

今回、15冊目の「FRaU」SDGs特集号、2023年1月号「世界を変える、はじめかた。2022」の発売日(2022年12月22日)に、3年ぶりにリアルで共創カンファレンスが開催されました。

会の始まりは、講談社 常務取締役の鈴木章一が「FRaU×SDGsプロジェクト」パートナー企業に感謝を述べたあと、「FRaU」が編集部から事業部にステップアップしたことを報告。「今後ますます講談社のSDGsの中心となって世界に発信していく『FRaU』へ、一層のお力添えをお願いしたい」と語りました。

「3年前もこの場に立たせていただいた。またこうして皆さまとお会いできてうれしい」と話す鈴木

「FRaU事業部」でSDGsをさらに加速

続いて、講談社の第二事業局 局長 鴉田久美子が、新しく立ち上がったFRaU事業部について紹介。「SDGsを柱にしつつ、さらに新しい価値観の創出と提案に力を入れたい」と、ビジョンを語り、FRaU事業部長 兼 「FRaUweb」編集長、「Ai」編集長、「JAXURY」編集責任者と、「FRaU」本誌編集長をそれぞれ紹介しました。

(左から)第二事業局 局長 鴉田久美子、
FRaU事業部長 兼 「FRaUweb」編集長 新町真弓、「Ai」編集長 藤谷英志、
「JAXARY」編集責任吉岡久美子、「FRaU」編集長 兼 プロデューサー 関龍彦

FRaU事業部長 兼 「FRaUweb」編集長を務める新町真弓は、「創刊以来、『FRaU』はずっと新しい価値観を提供してきた。これからも、読者が自分の人生を自分で決めるための支えとなるような媒体でありたい」と述べ、「自分たちで自分たちの地球をどうにかしようというムーブメントを生み出してきたSDGsに、今後も全力で取り組んでいく」と決意を語りました。

日本経済新聞社との協業で発行しているラグジュアリーマガジン「Ai」編集長 藤谷英志は、「毎回掲載商品への反響が非常に高い。これからも幅広い分野の方と新しい取り組みができれば」と展望を語りました。

「JAXARY」編集責任者の吉岡久美子は、「『FRaU JAXURY』や『Ai JAXURY』のように、社内のメディアの枠を超えて、日本で本当に素晴らしい逸品やサービスを世の中に広く提案していきたい。お力をお貸しください」と呼びかけました。

最後に、「FRaU」編集長 兼 プロデューサー 関龍彦が、「3年ぶりに皆さんと集まれてすごくうれしい。今日は事業部になってひとまわり大きくなったFRaU×SDGsの理解を深める時間にできたらいいなと思っています」と挨拶をして、制作裏話も交えながら、当日発売の「FRaU」2023年1月号の内容を、参加者に紹介しました。

会場内には「FRaU SDGs AWARD受賞発表記事」のパネルや、「FRaU SDGs AWARD 2022→2023」を記念したインスタレーションも展示。なかでも、食用に適さない砕米などのフードロス原料をもとに開発されたブロックでつくられた地球儀の模型展示は、フォトスポットとして注目を集めていました。

ライスレジンのブロックを背景に記念撮影する子どもたち

SDGsを広く伝える「FRaU SDGs AWARD」

続いて「FRaU SDGs AWARDS 2022→2023」の贈賞式が行われました。2回目となる今年は、読者・FRaU SDGsプロジェクト・著名人・本誌/web編集長によってゴールド1組、シルバー2組、ブロンズ3組の計6組が選ばれました。

プレゼンターを務めた関は、「このアワードは、もっと多くの皆さまに知っていただきたいSDGsの商品や取り組みを世の中に広く伝えるのが目的。前回より幅広いアクションが集まり、審査委員一同選ぶのに難航した」と話しました。

アワードの受賞者、受賞企業は以下です。

【ブロンズ】受賞者、受賞企業


・「日本初のゼロ・ウェイストなスーパーマーケット。」Totoya
・「自閉症の娘とアスペルガーの息子を持つシンママが障がい者就労カフェを作るまで」ほか 特定非営利活動法人「はぁもにぃ」代表 長浜光子
・「高橋メアリージュンが結婚の固定観念から解放された今、本気で農業を学んでいる理由」高橋メアリージュン

【シルバー】受賞者、受賞企業


・「きちんと知りたい 気候変動と脱炭素社会。」国立環境研究所 江守正多
・「みんなで一緒にできることを。セブン&アイグループのアクション。」株式会社セブン&アイ・ホールディングス

【ゴールド】受賞者、受賞企業


・「気仙沼で、南三陸で、田村で......20代の若者たちの『東北新規ビジネス』支える『地元の力』」amu(あむ)株式会社 代表取締役 CEO 加藤広大

「みんなの力でSDGsを盛り立てていきたい」

受賞者のなかで、シルバーを受賞したセブン&アイ・ホールディングス 経営推進本部サステナビリティ推進部 執行役員 釣流真由美さんと、ゴールドを受賞したamu 代表取締役 CEO 加藤広大さんのおふたりが来場。それぞれ、壇上で受賞の喜びを語りました。

審査員の株式会社クレアン 代表取締役 薗田綾子さんは、シルバーを受賞したセブン&アイ・ホールディングスの受賞ポイントをこう解説。
「2019年にグリーンチャレンジ2050を作り、野心的な目標を掲げて本気でSDGsを実行しているところが素晴らしい。先頭に立ってスピーディーでしなやかな対応をされている釣流さんのご活躍もすごい」

薗田さんのコメントを受け、釣流さんは「私たちは、それぞれの地域の生活者であるオーナーさまが中心となってSDGsの取り組みを進めている。これからも地域の皆さまとともにSDGsに取り組んでいきたい」と喜びを語りました。

(左から)関、株式会社セブン&アイ・ホールディングス 経営推進本部サステナビリティ推進部 執行役員 釣流真由美さん、株式会社クレアン 代表取締役 薗田綾子さん

また、ゴールドを受賞したamu株式会社代表の加藤広大さんを、審査員のソーシャルグッド・プロデューサー 石川淳哉さんは、「まだ復旧途上にある東北に単身乗り込んだ若者が、地元漁師の方を巻き込んで海洋汚染の原因となっている漁網のアップサイクルに取り組んでいることに感激した。未来へのエールも込めてゴールドとさせていただきました」と高く評価。

このコメントを受け、加藤さんは「この受賞をきっかけに、気仙沼をもっと盛り上げていきたい。そして、気仙沼から世界に通用するビジネスを興したい」と力強く宣言しました。

(左から)関、株式会社ドリームデザインソーシャルグッドプロデューサー 石川淳哉さん、amu株式会社 代表取締役 CEO 加藤広大さん

贈賞式を終え、関はあらためて「この賞はみなさんの活動をもっと世の中に知っていただきたいという思いで創設したものです。今日の受賞者それぞれの活動詳細についてはぜひ『FRaU』をお読みいただきたい。そして、どこがよかったかを、ぜひみなさんのお力で広めていただきたい。それが世の中を変える力になると思います」とパートナー企業のみなさんに熱く語りかけました。

子どもたちのSDGs活動を、パートナーとともに応援「FRaU SDGs edu こどもプレゼン・コンテスト」

贈賞式の後は、「FRaUweb」にて今年初めて実施した「FRaU SDGs edu(エデュー) こどもプレゼン・コンテスト」の受賞式が行われました。

はじめに、新町がこのコンテストの開催経緯を紹介。「世界中で起こっているさまざまな問題を『自分ゴト』としてとらえ、解決策を自分で考えるきっかけになってほしい」と語り、 受賞に輝いた5作品を紹介しました。

そのなかで見事、大賞を受賞した作品は、小学5年生の堤 新之助さん、樺木野 奏さん、大矢桃花さんの3名が共同で制作した動画作品「『ミライの海』から考える~海藻から始める小さな一歩~」です。

本作は、実際に受賞者の3名が地元逗子市の海でビーチクリーンをする中で⾒つけた「海藻」をどうにかして再利用できないか考え、試⾏錯誤して海藻由来の「おかずカップ」を制作する模様を紹介した動画です。編集も自分たちで手がけたという3人が壇上で喜びを語りました。

新町(左)と大賞受賞者の3名

最後に新町から、「今日のイベントのいちばんの目的は、ご来場のみなさまがつながること。人がつながると大きな力になると感じています。今日の出会いを通して、さらにSDGsを広げるきっかけにしていただけたら」と笑顔で挨拶し、閉会となりました。

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SDGsと担当者